山口新聞に毎週月曜日に連載されるリレーエッセイを書かせていただく機会がありました。
毎週、前週に書かれた筆者から紹介された人が1千字程度のエッセイを書くんですが、私はお客様の下川さんの紹介でバトンを受けて書くことになりました。
何を書こうかという事で、日頃感じてることをそのまま書こうと、最初は東京と地方という感じで書き始めたんですが、これが固くなっちゃってめちゃくちゃ面白くない。
しかも悲憤慷慨型になっちゃって、東京一極集中の是正とアジア文化圏の中で各地方独立なんて手垢の付いた議論に陥って、冷静に見てみると本人だけ盛り上がってる。こりゃ困ったものを引き受けちゃったなと、途中で後悔したんですが・・・・・。
駄目だな、こりゃ、と最初の原稿を破棄した後、女房が発した天使の声。
「うちみたいな山間僻地の酒蔵にわざわざ訪ねてくれるお客さんが最近増えたわねぇー。だけどなぜか酒蔵に来る女性は美人よねぇ。」
そうです。一人で酒蔵を見てやろうなんて来られる方は少なくて、来られる方はカップルかご夫婦か家族連れかとにかく団体なんですが、どういうわけか女性は美人が多い、というかいろいろな意味で魅力的な方が多い。そういえば酒にまつわる女性・お客様として出会った女性、美人が多い。
これこれ、自説をこの際披露しちゃえ、ということで以下の文章です。
−日本酒好きは美人が多い(自説解説しますと)目白の椿山荘や有楽町の帝国ホテルなど都内のホテルで最近、日本酒ファンの集いのようなパーティが開かれることが多いんです。そんな会に出席していて思うことは、来場の女性たちの美人度が異常に高いことです。
また、最近地酒の並んだちょっとお洒落な居酒屋が渋谷の代官山なんかに良くありますが、こんな店の来店客を観察していても美人度が高い。もっともこの意見は、地酒専門店の多い地域と美人度の高い地域がオーバーラップしてるんだという意見もありますが・・・。
そうです、東京駅を基点にして中野・吉祥寺を通って中央線で八王子にかけてと麻布・目黒あたりから東急線経由で茅ヶ崎あたりまで結んだ三角形の地域は、美人の多い地域としても有名です(あくまで、勝手な評価ですよ。)が、酒蔵にとっても地酒の売れる地域として、無視できない地域なんです。
私どもの酒も全出荷数量の4割程度がこの周辺で消費されています。とはいえ、地域的な美人度だけの問題ではなくて、やっぱりそんな店に来る女性が特別に美人度が高いような気がします。もっともここで面白いのは美人度といってもお客様の美人度だということです。接客する店の側の女性の美人度ばかりが高いと、銀座や地方の繁華街みたいに洋酒やビールは売れても日本酒はあまり売れないみたいです。
この日本酒の好きな女性は美人であるという現象をセクハラだという非難も省みず分析しますとこのような理由があると感じられます。(あくまで美味しい日本酒に限らせてください。何でも良いわけじゃないですよ。)つまり美人だと、一緒にいる男性やこれから長く一緒にいたいと思っている男性も、美人の歓心を惹くため、あちこち紹介し案内する。もちろんそれはある一定のレベル以上の店であることが多いから、日本酒の品揃えのレベルも高い。だからだんだん美味しい日本酒に目覚める、とこういうものです。
この文章を読んでいる女性の皆様、すでに美人と思われている方はそれを自他共に証明するためにも美味しい日本酒を好きになってください。不幸にして、現在はまだそうでないと思われている方は美人になる第一歩として、美味しい日本酒を好きになってください。奥様やパートナーに美人であって欲しいと願う男性はぜひ美味しい日本酒を飲ませてあげてください。−(6月21日山口新聞掲載)
文中に書いた美女のトライアングル地帯以外の地域に居住の方、誠に申し訳ありません。あくまで、無責任なうわさから言えば多いかなぁーということですから。
日本酒が好きでこのメルマガを読んでる貴女はもちろん美人です。
ところで立場を変えて言いますと、要は男の下心が大事ということですね。前々回はエッチが大事で今回の結論は下心が大事で・・・・・、このメルマガはどうなっちゃうんでしょう。