タクシーが高速道路を下りて市街地に入った途端、目に飛び込んできたどでかい「マンマ・ミーア」(ミュージカル)の看板・・・。ニューヨークに行って来ました。
ボストンとニューヨークのジャパン・ソサエティ(注)の開催するお酒の試飲会へ参加することとアメリカ輸出の可能性を探ることが目的の四泊六日の旅でした。
今回は移動をほとんど一人でしましたから英語の分らない当方としては心細いことこの上ないけど、その分個人的には新鮮な驚きに満ちたものでした。何せ街角でアイスクリーム一つを買うんでも冒険なんですから。(お恥ずかしい!!)
それで仕事上での成果はどうかと言う話になるんですが、当面すぐ利益を生み出すと言うほどではないですが十分手ごたえは感じることができました。
この裏にはアメリカ市場における先輩蔵元達の友情溢れる支援が有って、特に輸出協会蔵元代表の「李白」の田中さんからは、実際に旅立つ五日前になっても現地でどこに何時に行けば良いかもわかってない私に「あなた!今ごろになってなに言ってるんですか・・・!」と絶句しながらも、自分は今回参加しないにもかかわらず、現地との連絡をとって能天気な私に何とかアメリカ出張の最低限の下準備をしていただきました。感謝!!
「南部美人」の久慈さんは「桜井さん。いいですか。日本のことは全部忘れてくださいね。ぜぇんぶですよ!!日本での経験はこちらの市場で通用しませんからね。」と厳しいレクチャア。 感謝!! よくわかりました。
例によって夜は勿論アメリカの酒事情を探るため(?)酒を置いているかまたは可能性のある店を探訪したわけです。(最近感じるのは案外これが脂っこい料理の多い外国への出張中の健康維持の秘訣のようです・ヘルシー和食アンド日本酒!!)(あーア、やっぱり日本酒と言わざるを得ないんですかねぇ;請前号閲覧)
で、二軒紹介します。一軒目はご存知「酒蔵」です。さすが有名店だけあって日本酒の品揃えも料理も勿論内装やスタッフのサービスも水準を抜いていてここがニューヨークかと一瞬疑うぐらい。お客様は半分日本人、半分ネイティブですかね。雰囲気は日本的といってもフジヤマ芸者ガール時代の日本じゃなくて、現代の日本的とでも言いましょうか、たとえば西麻布にあってもおかしくないような店です。
もう一軒はこれも有名ですが「でしべる」です。穴倉のような内装のお店です。ここもお酒の品揃えのいい店です。うれしかったのはつまみが一ドルからあること。それは「カッパえびせん」です!! こちらはもっと現地アメリカ人客のウエイトの高い店です。
推薦するパターンとしてはまず「酒蔵」でお洒落に飲んで(お客は日本人アメリカ人問わず美人度高いですよ)しかる後に「でしべる」でディープに呑む。実際そのとおり実践した私は次の日、大方で会合に遅刻しそうになりました。
だけど、どちらも面白かったのは来ているアメリカ人がみんなスリムだったこと。数週間前にフロリダに出張した時は見渡す限りアメリカ人の95%は肥満で、これで彼らの健康は大丈夫なんだろうかと思ったのと好対照です。
やっぱり日本酒と和食はスリムになるんでしょうね。と、言うよりもそれが良いと思う価値観がそうさせるんでしょうか。皆さん、美人でスリムになりたい方は日本酒を飲みましょう。そういえば久慈さんスリムになったねぇ。
▼最近の日程
実をいうと、前回のメルマガの後すぐ、カナダのバンクーバーから一日中飛行機に乗りっぱなしでまだ夏の日差しの残るフロリダに回り、その後東京出張を二回こなし、能登空港開港を祝って石川県のNPOの皆さんが開催した地酒列車のシンポジウムに参加し、そのままボストンからニューヨークに入ったんです。
能登は良かったですよ。まさに今回のアメリカと好対照で。話が長くなりますのでこの話は次回とさせていただきます。
(注)ジャパン・ソサエティ;日米間の相互理解と協力関係を促進するため1907年に創立されたニューヨーク州法に基づくNPO。文化・教育・社会・政治・経済などあらゆる分野で活動し、舞台公演・公開シンポジウム・講演会・美術展・映画上映・日本語教育など主催。年間運営費は約900万ドル。