「エンジョイ!!」
この一言をかけてウェイターは戻っていきました。
時間は夕暮れ。場所はロサンゼルスのハリウッドからビバリーヒルズへ抜けるホテルのレストラン。時刻に合わせてサンセット大通りの店。一月といったってロサンゼルスの一月ですからもちろん野外の夕暮れの一望できる席を選びました。
三日前に出張でロサンゼルスに来て以来、食べたのはスシとヤキトリだけ。それ以外はホテルの朝食も遠慮してただひたすらこればっかり。
こりゃ、あんまりと思って一日だけの休日何かアメリカらしいものを食べようとチャイニーズシアター見物を兼ねてハリウッドに来て結局食べたのは、ついスケベ心のしゃぶしゃぶ。(このぐらい日本食も普及してるんですね。私のすぐ後に入ってきた若いアメリカ人はテラスで文庫本片手にスシをつまみながら日本酒を楽しんでいました。晩いブランチですかね。だけど残念ながらたいしたことない酒をチョイスしてました。メニュー見たら良いのもあったんですけどね。もっと良いの飲んでよ!!)
で、何とか夕食だけはとガイドブックを見てラテン系の店を選んだらこれが大当たり。ボリュームは例によってすごいんですが、味も良いし何よりお洒落でロケーション抜群。良いと思う地酒も何種類かあって納得。
だけど最後に。
グラスで静岡の地酒を頼もうと思ったらメニューにはボックスと書いてありました。何のことはない朱塗りの枡でしたが、これが不満。
つまり、枡にいっぱいに注いで盛ってくるわけですから、こちらは「おっとっと」という姿勢で飲まざるを得ません。何でロサンゼルスまで来て背中丸めて飲まなきゃいけないんだろ。
日頃日本にいて飲んでる分には気にならないんですが(ホントはちょっと気になります)。ただ、日本のものを持ちこみゃ良いんじゃなくて、外国人から見た時どう見えるかも重要と思います。
やっぱり背筋を伸ばして、スッと飲める杯が良いですね。
最後に
こちらはなかなかアメリカ人の見分けがつきませんからどれがこのテーブル担当のウェイターやらソムリエやら区別がつかないんです。皿を下げるだけの助手(?)に料理を頼んでみたり。ウェイター怒りますよね。自分のチップにかかわりますから。
ところでこの店、「アジア・デ・キューバ」です。ガイドブックで探した店ですが、あたりと思います。できたらご夫婦か下心のある相手と行かれるのを推薦します。
最初の店はたいしたことないんですが、アカデミー賞のパーティーの行われるあのチャイニーズシアターの階段を、日頃は赤いじゅうたんはひいてないとはいえ、賞を取ったスターの気分になって、上った踊り場を右に入ったテラスの店ですから許しましょう。