SASHIMIにもできるTUNA。うーん・・・・・。あっ、「刺身にもできるマグロ」か!

これメニューを読んでいるところ。いえいえ英語の読めない当方が連れに解説してもらっているところです。

前回の蔵元日記でお分かりのように、先週までロサンゼルスとラスベガスにいたんですがわざわざ常春の西海岸から史上空前の寒波に見舞われたらしい(?)ニューヨークに移動してきました。

例によって和食三昧で、「でもせっかくアメリカに来たんだし」という事で訪ねたフレンチレストラン「ブーレー」のランチメニューの一節です。

「ブーレー」といえば2005年度ザガット(注)で28ポイントを獲得して格付けNO.1の7店のうちの一つに数えられる店です。何より、オーナーのデイヴィッド・ブーレー氏が日本に来たと雑誌「ブルータス」の和食特集の一面に載るぐらい現在のニューヨークのレストランを代表する店です。

そこで冒頭のような文章がメニューに載っているわけですから、和食が今ニューヨークでどんな位置を占めているか分かるというものです。

ところで、せっかくですからレストラン・ガイドを。ランチは35ドルと45ドルの二種類。ただし35ドルをお勧めします。食べ切れません。ちなみに私はデザートの後に出たチョコレートはもうギブ・アップで、包んでもらって連れにもって帰ってもらいました。(さらに連れは帰りにシェフからプレゼントといわれてパウンドケーキ(らしきもの)をもらっていました。)

料理はさすがというもので、印象的だったのはたらの付け合せに出てきた焼いたキャベツがちょっと日本のお好み焼きのキャベツを思わせるような香りでしゃきしゃき感がありしかも洗練されている、よく和食を研究してますねぇ。(たらの味もこちらの貧弱な食生活の歴史と経験で言えばこんな美味いの初めて。やわらかくて香りもあってもちろん全然水っぽくなくて。日本でもなし)

酒は一種類だけ。出羽桜の純米吟醸。「他にも良い酒あるんだよね。ブーレーさん。一種類だけじゃこのニューヨークの地酒ブームに乗り遅れるよ」(だけど、出羽桜、美味しいねぇ。特に純米吟醸版は香りだけじゃ無しに味もみっちり詰まってて)

だけどこのぐらい、ニューヨークは今、和食ブームです。新しい和食レストランはバンバン出来ているしそのほとんどが質も良い。おかげさまでこのブームにのって地酒の売上も快進撃をしています。

もちろん玉石混合で変な酒も結構入っていますが、相対的にニューヨークはそろっている。もしかすると東京より玉の占めるパーセンテージは高いのではないでしょうか。

蔵元なんて節操無いですから評価してくれるところに売っちゃいますから、そのうちニューヨークのほうが販売のウエイトが高いなんて蔵が出るかも。

そんな冗談が出そうなぐらい「今のニューヨークの和食と地酒は熱い!!」

(注)ザガット;レストランの格付けガイドブック。ニューヨーク版ミシュラン。ザガットにノミネートされるだけで店頭やパンフレットに麗々しく書かれるほどニューヨークでは信頼感あり。格付け一等7店のうち3店は和食店(!!)。ちなみに今シャネル銀座店の上に出店して予約が取れないと日本で騒がれているフレンチの某店はこのザガットでは格付け二等でした。