きっと、この日記が配信されるころには到着していますが、この八月からフランス人女性が研修生として旭酒造のスタッフに加わります。彼女はフランスのビジネススクールHECに在学中で、そこと交換留学協定のある一橋大学に来年四月に入るまでの半年間、企業研修生として旭酒造にやってきます。
HECといえばフランス商工会議所の運営するビジネススクールで、フランス最高の折り紙つきで、ここの卒業生はフランスの中核を担う人材に育つことを、当然のように、期待される学校です。彼女も一橋大学の留学期間を終えてフランスに帰れば政府か何かどちらにしてもフランスの政治経済を支える人材になっていくのでしょう。
旭酒造としては、彼女のような人材をこれから10年受け入れていく計画です。つまり近い将来に、10人の日本の文化と日本の酒を理解できる人材が、フランスのそれも社会の中核の人材として、そして、日本酒と「獺祭」の語り部として活躍してくれるわけです。
全出荷量の半分は世界で売らないと旭酒造に将来はないと思っている私としては、食文化の世界の都であるパリの、そしてフランスで、そのような人材が育ち活躍することは本当に大事なことと思っています。本当は、これは国がやることかもしれませんが、日本にある酒蔵として自分の国のために、そしてもちろん自分達のために、自分たちのできる範囲で、やれる事を、やっていく事は意味のある事と思っています。
実は、そんな立派な話より何より、最初の語り部研修生第一号は女性で、しかも、すこぶるつきの、美人なんです。フランス人にしては小柄ですけど目のクリッとした、おそらく民族容貌学的に言って世界の民族の中でも優れているフランス人の中でもトップクラスの美人です。
自他共に許す「女性に弱い蔵元」としては・・・、困ったなぁ。あっ、こちらがいくら困っても相手は全く困らないか・・・。それも残念なような・・・。