昨年三月には醸造能力7千石の新蔵も完成し、順調に稼働しております。また、社会的に優れた成果を挙げる中小企業に贈られるグッド・カンパニー大賞もいただきました。昭和43年の創設以来、京セラやカルビー製菓など綺羅星のごとく素晴らしい企業が受賞リストに並んでいるこの賞を受賞しました事は本当に感激した事でした。

受賞理由によれば、「中小企業では珍しい四季醸造と数値化・高品質化の取り組みがあること。一地酒メーカーから中堅企業へ成長を遂げた実績と理念を評価した」とのことですが、この高い評価も、お客様の厚いご支持があってこそ。この日本酒不況の折に、本当にあり得ないご支援をお客様から頂いていると感謝しております。

このご支援にお返しするためにも、さらなる設備と人材への投資が不可欠と覚悟を決めた次第です。

今年も初春三月には精米工場の増築が完成し、完成後は年間5万俵の精米能力(40%精白)を持つ予定です。おそらく吟醸用の精米設備としては中国地区ではトップクラス。全国でも有数の設備です。

また、四月には新卒も三人新入社員を受け入れます。彼らはインターンシップ方式で一昨年より社内研修を続けてきた頼もしい人材です。また、途中入社組も強力な実戦力に育ってきています。

「獺祭」を造るためには、良い原料、優れた設備、優れた人材、それを実現する執念、少しでも良い酒を追い求める熱い心、が大事と思い続けてきました。今年もお客様の「あぁ、美味しい」の一言に全てをかけます。よろしくお願いします。

旭酒造株式会社
蔵元 桜井博志