実は、新年早々皆様に御断りをしなくてはなりません(東京地区を除いて)。特別な大ニュースがない限り、30日のテレビ朝日・スーパーJチャンネルでイブイブパーティの模様が放映される、と予告しました。ところが、地方枠の放映になったらしく、東京地区は放映されましたが、後は地方局個々の選択になったようです。期待して、見て頂いて、結局放映されなかった地域の方、申し訳ありません。

山口県でも、あろうことか!!!山口朝日放送は!!!山口の酒蔵の映像は流さず!!!帰省ラッシュの新幹線の風景を流していました・・・て・・・まあ・・・当たり前か。視聴者の当面興味のある話題を取り上げるわけですから。でも、残念。(未練がましい蔵元!!!修行が足りん!!!)

ところで、修行が足りない蔵元に、都内の関係者からDVDを送ってもらいまして、どんな映像になっていたか、確認できました。

放送の切り口は、日本酒の現状に対する視聴者の最大公約数のイメージに忠実に、「最近、日本酒が売れないんで、女性や若者に新しいタイプの商品をアピール」といった取り上げ方でした。ですから、獺祭がクリスマス時期だけ発売しているスパークリングの「磨き二割三分発泡にごり酒」と、後は某大手メーカーの日本酒ハイボールと地方メーカーの変わり種清酒にフォーカスを当てたもの。

テレビだから仕方ないんですが、私にとってはちょっと抵抗のある取り上げ方。「従来の市場で売れなくなったから、女性や若者を狙う」って、少しお手軽。とはいえ、こんなことを言うと、酒造組合あたりから、「みんなで心を合わせて頑張ろうとしてるのに、また旭酒造だけ足並みを乱して」とブーイングが来そうです。(取材してくれた記者にも怒られるかな。美人だったんですよ。実は女性記者。これ、セクハラですか?すいません)

でも、記者の方も大変だったと思います。取材意図と全く違うコメントを連発する私を、企画会議で決まっている方向に発言をあてはめなければいけないわけですから。

結局、私が思っているのは、獺祭のスパークリングも、またイブイブパーティも、売れないから女性や若者に媚びて適当な商品やイベントで「気を引いて」、というもんじゃなくて、、、

獺祭のスパークリング、本当に美味しいと思っています。純米大吟醸の骨格を持った上で瓶内二次発酵由来の爽やかな炭酸の刺激が全体を締める。そして、そんなおいしいスパークリングをお客様に紹介するお洒落なお洒落なイベントをクリスマスのイブのイブの23日に、磨き二割三分の23とかけて、組んだ。決して女性や若者がターゲットじゃなくて、本質的な美味しさを理解できるお客様に集まって頂く事を目的に開催してきました。

そうしたら、結果として、感度の良い女性と若者が多数を占めた。(注;ただし、若い女性はいましたが、若い男性はいませんでした。如何に今の若い女性が元気で、若い男性が元気が無いか、わかりますね。頑張れ、日本男児!!!!!)

話が横に飛んでおりますが、よく私が「女性仕様の酒なんて造りませんよ」とあちこちで言ってるように、表面的なものや一時の流行に乗ってお客様の気を引くことは考えません。

こんな話の延長線上の話を一生懸命するわけですから、なかなか取材方向にドンピシャのコメントはなかったと思います。記者の方の御苦労わかるでしょ。

と、いう事で、皆様にはお詫びするとともに、今度こそ、「日本酒の本質的な魅力とそれをこんなイベントで紹介してますよ!!」という前向きなニュースで取り上げられるようさらに努力します。テレ朝の○○さん、今度は是非、そんな企画で。