皆様のおかげで、東北大震災後一年間、弊社全売り上げの1%を震災義捐金として東北に寄付させていただきました。また、今年は富士山の世界遺産登録とかけてテラウチマサトさんの富士山の写真ラベル付き獺祭磨き二割三分720mlを1000本限定で売り出し、売上の600万円を全額ユネスコの東北震災で被害を受けた子供たちの就学支援奨学金に寄付させていただきました。
私たちの中にあるのは、「酒蔵は社会と共にある。常にできる時は何かの形で社会にお返しすべき」という事です。特に東北大震災で被害を受けた子供たちはこれから長い人生を地域社会やご親族の限られた支援のもとに生きていかなければならない。これって、「社会が助けなくちゃ誰が助けるの?」という話ですし、「社会って、誰なの?」「それは私たちでしょう」という事です。
おかげさまで売上減にあえぐ酒蔵を継いだ30年前の、わが子の寝顔を見ながら「この子が大人になるまでこの酒蔵は持つんだろうか」と心配する立場から、何とか健全経営に近づいた旭酒造は、ここまで育てて頂いた社会に対し、「永続的に社会に対して何かをさせて頂かなければいけないんじゃないの」という事です。
そんな事で、新しい支援計画を立ち上げる事にしました。それは、獺祭磨き二割三分シリーズの全てについて、一本につき1.8L/100円・720ml/50円・300ml/20円・180ml/15円を年間集計したものをユネスコに寄付させていただくというものです。そして、これは旭酒造の経営が健全な間は永続させるつもりです。
そして、この集計金額の半額は東北の就学支援に、そして半額は世界寺子屋運動を通してネパールの子どもたちへ届ける計画です。(昨年の実績をこの計算式に当てはめると約1300万円弱になります)
これは、「獺祭を世界に販売していこうとしているのに国内支援だけで良いのか」という事があるからです。世界には信じられない様な貧困地域があり、日本のホームレスよりはるかに低いと思われる平均国民年間所得の国も数多いからです。
そんな、すべての国へというのが理想ですが、それではあまりに膨大で効果の出ないことが想像され、日本とも関係の近いネパールをまず選ばせてもらいました。将来的にはもっと広い対象になる事を目論んでいます。
そんな事で、皆様には私どもがこういう支援プログラムを今年から立ち上げる事にご理解をお願いしたいと追います。なぜなら、本来売り上げから生まれる利益は適正な割合で社内に再投資され、それは「将来の獺祭」の品質向上に大きな役割を果たすことになり、皆様に「よりよい品質」という形で還元されなければならないはずだからです。
少しだけ、皆様にお買い上げいただいた獺祭磨き二割三分の売り上げ金額の中から、日本国内と世界の困っている子供たちのために寄付させて頂きます事をお許しください。