<お詫び>
このメールマガジンの配信が当初の予定より遅くなり、内容が少し前のものになっております。申し訳ございません。
「そんな暇があったらお得意先回りをしろ」とでも怒られそうですが、ありがたい事に「逆境経営」をダイヤモンド社から上梓した事がきっかけになりまして、いろんな方とお会いさせて頂く機会を得ております。また、その中のいくつかは、対談記録としてダイヤモンド社他からウェッブ上に載せて頂いております。
あの無印良品の松井良三会長とかロンブーの淳さん、なんとホリエモンこと堀江貴文さんとも。実は、セブンアンドアイの鈴木会長ともお話しさせて頂きました。残念ながら、セブンアンドアイの株主向け機関誌の企画でしたので、ネットでご覧いただくことはできず、株主さんになっていただくしか閲覧の方法がありません。ただ、非常に真剣にビジネスと向き合い、とても80歳代とは信じられない活気を持った方です。まさに、今年64歳になろうとする私にしたら「20年先にはあんな人になりたい」と渇望する思いを感じさせる方でした。
また、山口の星というより、日本の星、ともお会いしました。そのビジネスモデルは製・販がお互いに信頼し合わずにらみ合う、結果としてお互いに高コスト構造に沈む、日本的商習慣の欠点に陥らず、SPA(製造小売)という新しいスタイルを打ち立て、それが世界に通用する事を目の当たりに見せた、あのユニクロの柳井社長にも、ご挨拶させて頂く機会がありました。ほんの30分でしたが、内容はずばり真実を突いていて、それだけに現状のぬるま湯に安住し続けたい人等に抵抗を受けるだろうなぁ、と思える、しかし素晴らしいお話の聞けた30分間でした。
残念ながら、このお会いした話の内容も詳しく載せる事ができません。しかし、実際にすでにウェッブ上に発表されている方に関しては、以下にそのアドレスを載せておりますので、ご興味のある方はクリックして頂きますとページが開きます。
作家の佐々木俊尚さん http://diamond.jp/articles/-/48628
良品計画の松井良三会長 http://diamond.jp/articles/-/50294
ロンブーの淳さん http://diamond.jp/articles/-/49408
堀江貴文さん http://horiemon.com/talk/6832/
ただ、このような方々と話をさせて頂いていると、勉強になりますし、また対話する事により自分の考えがまとまるきっかけにもなります。私の本音も良く出ていると思います。これ以降も「新政」の佐藤社長とも対談させて頂いております。いずれ、ネット上にダイヤモンド社から発表されると思いますので、見つけたら読んでやってください。
新政の佐藤社長 http://diamond.jp/articles/-/52753
同じく似たようなものとして講演があります。昨年一年で合計5千人以上の方の前で、獺祭と酒蔵の話をしてまいりました。中には渋谷のセルリアンタワーの大会議場で900人の前でとか、全国高P連の総会の講演で1500人なんてのがありましたからこんな人数になりました。
三年ぐらい前から急に増えたんですが、特に昨年あたりから増えたのは、IT関係とか外資系等の日本酒に全く関係のない業種からの依頼です。これは受けるほうも、「自分を良く見せたい」という欲望がありますから、聞いて頂く方にも納得頂ける切り口で話をしようと再度、話を組み立てます。実は、それがすごく勉強になるんです。自分と酒蔵のこれまでの歩みとかそれを可能にした時代背景とかを、全く別の視点から見ようとしますから。
それと、私自身が勉強になるとかと別に、もうひとつ、大きな意味での日本酒の広報についても意味があると考えています。と、いうのは、○○経営者協会とかそういったところからの依頼が急に増えた三年前に、一度「これから先の講演会依頼は断ろう」と考えた事があります。
蔵元といえども企業の経営者ですから、「自社の経営をなおざりにして、後援会に呼ばれて行っては「先生」と呼ばれて良い気になっていてはいけないんじゃないか」と考えたからです。
これは大前研一さんの著書にあった言葉ですが、「ちょっと目につくアメリカの企業は1千億円ぐらいの売上規模にすぐ成長するが、日本の企業は10億円ぐらいから先の成長が極端に遅い。これは、ちょっと目につく企業経営者は、講演会等に引っ張りだこになって「先生、先生」と呼ばれて良い気になって、経営がおろそかになるから」という話があります。
非常にうなづける話なんで、一度はそう考えたんですが、翻意しました。と、いうのは、良くいう話ですが、現在、日本酒のアルコール全市場におけるシェアは6%、これは焼酎の後塵を拝し、ワインには近いうちに抜かれそうな、まさに、「国酒・国酒といって浮かれている場合ではないだろう」という数字です。
こんなマイナーな業界に身を置くものとして(業界の大勢はメジャーな業界と勘違いしているようですが)、、、、、「こんなチャンスはない」「これだけの人数の前で「日本酒」の「獺祭」のプレゼンをやれるチャンスは願っても来ない」「それに、米余りの中の山田錦不足のアピールもできる!!」と思いなおしました。
と、いう事で、日程的にあいているときはお受けしております。さすがに昨年で「この講演ラッシュもお終いだろう」と考えておりましたが、「カンブリア宮殿」や「逆境経営」の発売以降、同じペースでお声がかかっております。もしかして、どこかの会場でお会いする事がありましたらよろしくお願いします。