すでに、「昨日の獺祭」や日経新聞、日経ビジネスなどの記事でご存知かもしれませんが、日経BP社主催の「日本イノベーター大賞2014」で優秀賞を受賞しました。残念ながら、優秀賞でグランプリではないと言っても、一位のグランプリは本田技研のビジネスジェットを開発している本田エアクラフトカンパニーの藤野社長です。まあ、世界のホンダに負けたわけですから、「そこまで言うか?」みたいな話です。また、あのスーパーコンピューター「京」の開発チームも11年度のグランプリでなく優秀賞ですからね。
過去の大賞受賞者もLINEの森川社長や「千と千尋の神隠し」のプロデューサーであるスタジオジブリの鈴木敏夫氏、楽天の三木谷社長など綺羅星のようなメンバー。ここまで、私どもを導いて下さったお客様や皆様に感謝いたします。
◆宮崎キャビア◆
実はその授賞式の翌々日に個人的には、イノベーター大賞と並ぶ感激したイベントがありました。これも「昨日の獺祭」でご披露しておりますが、宮崎県が総力を挙げて30年前から開発し、今回発売となった、日本国内唯一の熟成キャビアのコラボレーションパートナーに選んで頂きました。私どもの獺祭Bar23でその発表会が開かれました。
発表会には、ちょうど県知事選で出席できない河野知事に代わりまして、内田副知事においで頂きまして、華やかなものとなりました。
なんで、この会に感激したかというと、宮崎県が30年かけて開発してきた明日の宮崎県特産品の顔ともいうべきキャビアのパートナーに山口県の獺祭が選ばれた事です。あまり、詳しくは聞いておりませんが、県内で議論があった事は想像されます。たとえば「なんで宮崎の誇る芋焼酎をパートナーにしない?」とか。それこそ、宮崎の特産品である焼酎、全国一位に躍り出た「霧島」もありますし、他にも「甕雫」や「百年の孤独」など多士済々。
ただ、キャビア(魚卵)との相性という事と(あくまで個人的意見ですが、キャビアをシャンパンや苦し紛れにウォッカと合わせますが、あれはアミノ酸リッチの日本酒を知らない欧米の食文化由来と考えています)、海外を見据えて展開する上で「獺祭」を選んで頂いたようです。
実はこの話って大変な事で、県の政治的力学の中で県内にこだわるあまりそのブランド力が矮小化され、全国に通用するブランドにならないものが数多くあるからです。(獺祭が県産米にこだわらず日本最高の酒造好適米である山田錦にこだわるのも同じ事です)
宮崎県の勇気ある選択に敬意を抱くとともに、その責任の重さに慄然とするイベントでした。
◆蔵元の近況◆
10/29配信の蔵元日記で、「ちょい悪」経済人?に人気の雑誌ゲーテに車好きの経営者として取り上げて頂いた事を書きましたが、罰が当たって、アルファのコンピューターが壊れました。エンジン用だけで60万するそうで、トランスミッションなど他のまで入れますと100万円を超す話。めでたくアルファはお蔵入りとなりました。
思えば、他の搭乗者たちがみんな1千万円はしそうな車で登場する中で、一人だけ90万で買って6年乗ってるクルマが自慢で罰があたったんですね。合掌。