先にご報告しましたが、6月にモナコに行きました。WEOYの事務局が準備してくれたホテルはエルミタージュ、モナコ最高ランクの格式を誇るホテルです。しかもスイート!! これが事件の要素となったのです。
字が小っちゃくて分からず、シャンプーで体を洗ってシャワージェルで頭を洗うとかお約束の失敗はいくつもあるのですが、極めつけはこれです。スイートルームが原因のポルターガイスト事件。
スイートですからベッドルームだけじゃなくて廊下に面して浴室・トイレ・クローゼットと並んでいます。もちろんすべてドア付きですね。
事件は3日目に起こりました。睡眠導入剤を飲んで熟睡していた私の耳に「どんどん」という音とわずかな揺れが確認されました。「地震か」と思って目を開いたのですが、しばらく目を開けていても何も続いて起こらないのでまた寝てしまいました。
すると、もう一度起こったのです。
ここで考えました。「エミルタージュも歴史あるホテルだからお化けつまりポルターガイストもいるだろう」「そういえばSさんも建て替え前の帝国ホテルで出会ったと言ってたしなあ」と睡眠薬の作用もあって寝ぼけていた私はそのまま寝てしまいました。
そして、翌朝。隣のベッドに寝ていた嫁さんから事件の顛末を聞いたのです。深夜、トイレに行こうとした嫁さんが間違って部屋のドアを開けて外に出てしまったのです。勿論カギを持っているわけありませんから元には戻れません。困った嫁さんはドアを「どんどん」と叩きました。ところが人非人の旦那は睡眠薬の効き目もあって目を覚まさないのです。これが深夜の「どんどん」の原因でした。
仕方なく彼女はあの広くて複雑に入り組んでいるホテルの中を徘徊?してフロントに何とかたどり着き、フロントの人に拙い英語で部屋ナンバーを告げて開けてもらった次第でした。フロントマンもびっくりしたでしょうね。深夜に寝間着姿の女性が現れて、分かりにくい英語で必死に訴える。それよりなにより、よくあの複雑なホテルの廊下をたどってフロントにたどり着いたものです。
しかし、まあ、その嫁はんの危機に目も覚まさず眠り続ける旦那!! 旭酒造史に残るポルターガイスト事件でした。あぁ、離縁されずによかった。
【黄昏流星群】
黄昏流星群といえばご存知弘兼憲史先生のヒット漫画ですね。酒米の栽培者が主人公になった「酒米一番星」編が小学館から「黄昏流星群67巻」として今発売されています。内容はネタバレになりますから詳しくは書きませんが、酒米の生産農家が主人公です。彼らの紆余曲折ある人生の哀歓とかそれゆえの夢とか、描かれています。勿論、お約束のちょっとドキドキするシーンも。
舞台回しの一つに酒蔵も登場しますが、何となくうちの蔵に似ていたりして。もし、書店やコンビニであれば手に取ってみてください。